出来ごころ (1933)
坂本武演じる喜八を主人公とした「喜八シリーズ」の第一弾。若い二人の恋路に気づいて身を引く喜八の男気を描く人情喜劇の傑作。恋と友情を彩るユーモアが秀逸で、人物像に『和製喧嘩友達』との共通点も見える。 日雇い労働者の喜八(坂本武)は、相棒の次郎(大日方伝)の助けを借りて息子の富夫(突貫小僧)を育てている。次郎と一緒に演芸場へ出かけた喜八親子は、その帰り道で春江(伏見信子)という女性と出会う。彼女は工場をクビになり、行く当てがないという。喜八は、行きつけの食堂の店主である“かあやん”に、春江を泊めてほしいと頼み込んだ。春江は食堂に住み込みで働かせてもらうことになった。喜八は年甲斐もなく春江に熱を上げるが、彼女は次郎に興味を持っていた。しかし次郎のほうは冷たく彼女を拒む。喜八は彼女に思いを寄せれば寄せるほど酒に溺れ、息子と激しいケンカをする。だが、喜八は考え直して春江と次郎の応援をする。富夫が病気になり金を工面するため、次郎は北海道へ働きに行こうとしてその際に春江に愛の告白をする。喜八は行かせまいとして富夫を一膳飯屋のおとめ(飯田蝶子)に預けて、急いで船に乗って出発するが途中で息子が恋しくなり、川に飛び降りるのだった。
キャスト
- 坂本武 — Kihachi
- 青木富夫 — Tomio
- 伏見信子 — Harue
- 大日方傳 — Jiro
- 飯田蝶子 — Otome
- 谷麗光 — Barber
- 西村青児 — Professor
- 加藤清一 — Tomio's Classmate
- 石山龍児 — Factory Owner
- 笠智衆 — Man on Boat
- 菅原秀雄 — Boy Taunting Tomio
豆知識
『出来ごころ』(できごころ)は、1933年(昭和8年)9月7日公開の日本映画である。松竹キネマ製作・配給。監督は小津安二郎。モノクロ、スタンダード、サイレント、100分。
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