十字路 (1928)
江戸の裏町でひっそりと暮らす姉弟。弟はある女をめぐり傷害事件を起こしてしまう。一方姉は借金返済に身売りの話を持ちかけられ
キャスト
- Junosuke Bandô — Rikiya
- 千早晶子 — Elder Sister Okiku
- 小川雪子 — Yada Onna
- 高勢実乗 — Man with Truncheon
- 中川芳江 — Old Lady Who Trades Woman
- 関操 — Old Man Renting Second Floor
- 三城輝子 — Mistaken Woman
- 澤田敬之助 — Man Looking for a Fight
豆知識
『十字路』(じゅうじろ)は、1928年(昭和3年)に公開された日本映画である。監督・脚本は衣笠貞之助。従来の時代劇映画とは異なる剣戟場面のない作品で、下町の貧しい姉弟がふとした迷いから破滅の道を辿るという悲惨な物語が描かれる。1920年代のドイツ表現主義映画や室内劇映画の影響を受けており、表現主義風にゆがんだ舞台装置を作るなど、当時の日本映画としては尖端的な表現技法を試みた前衛映画である。本作はフランスやドイツなどでも公開されており、欧米の映画館で公開され注目を集めた最初の日本映画となった。
製作
1926年(大正15年)に衣笠貞之助は、新感覚派映画聯盟製作で前衛映画『狂つた一頁』を発表したあと、松竹キネマと月2本の時代劇映画を製作する契約を結び、同作のスタッフを率いて衣笠映画聯盟を発足した。しかし、同連盟は松竹との大ざっぱな契約により赤字続きとなり、製作費はつねに予算額を超え、松竹への借金が嵩んでいくばかりだった。同連盟は林長二郎主演作などの時代劇映画を製作していたが、当時は各社で剣戟場面の多い時代劇がたくさん作られ、批評家たちも剣戟場面さえ多く入れればよいという製作態度に憤慨し、一部では剣戟否定の提言があった。またスタッフには『狂つた一頁』に続く斬新な企画があってもいのではないかという機運が強まっていた。そこで衣笠は赤字経営の悪循環から断ち切る意味も含めて、剣戟場面のない意欲的な時代劇を作ろうと本作を製作した。
1928年(昭和3年)3月7日に松竹下加茂撮影所で撮影が開始し、すべてを夜間撮影で製作した。衣笠映画聯盟は松竹への借金が増えるばかりだったため、製作費を抑えようと撮影所にあった古材を使い、従来の時代劇とかけ離れたセットを組み立てた。また、撮影所内の高さが低く、セット撮影でカメラを引くと天井が写り込んでしまうため、遠近法を誇張したセットを作り、街並みが向こうへ行くほど高くなる傾斜を作った。この2つの制約上の工夫により、表現主義的にゆがんだセットの遠近法が生まれた。また、ロープにカメラを入れた箱をくくりつけて俯瞰の移動撮影を行ったり、波型の移動台を作ったり、カットの間に黒コマを挿入して特殊な視覚効果を狙うなど、さまざまな実験的な試みが行われた。
Wikipediaで続きを読む · テキストはWikipedia、CC BY-SA 4.0。データはWikidata。
おすすめ
- やさぐれ姐御伝 総括リンチ 1973 · ★ 6.1
- Pimp 2018 · ★ 6.2
- Trafficked 2017 · ★ 6.6
- 噂の女 1954 · ★ 7.3
- ライク・サムワン・イン・ラブ 2012 · ★ 6.9
- Rogue Agent 2022 · ★ 6.3
- トパーズ 1992 · ★ 6.0
- ハンズ・オブ・ストーン 2016 · ★ 6.6
- Charm City Kings 2020 · ★ 7.8
- 薔薇の葬列 1969 · ★ 7.6
- クライム・オブ・パッション 1984 · ★ 6.3
- うなぎ 1997 · ★ 6.9