ナイトピープル

ナイトピープル (2013)

この女、運命か、罠か

ワインバー「NightPeople」に現われた、知的で美しい女性、杉野萌子。バーの店主、信治は、かつて愛した人に似た萌子を雇うことにする。そんな中、刑事の曾根が来店し、萌子がある男と結託して大物国会議員から2億円を奪った上、その男も金も行方をくらましたと話す。

公開日
2013-01-26
上映時間(分)
1時間30分
ジャンル
犯罪, ドラマ
監督
門井肇

キャスト

豆知識

『ナイトピープル』は、2013年1月26日に公開された日本映画。

製作

主演の佐藤江梨子と北村一輝は初共演となる。その他、「腹に一物を持った演技が出来そうな人」ということで若村麻由美や三元雅芸、杉本哲太や阪田マサノブなど、個性豊かな俳優陣が映画オリジナルのキャラクターを含めてキャスティングされた。誰が本当に悪い人間かがわからないという登場人物の騙し合いや駆け引きなどの心理戦がこの映画の最大の見どころであり、北村はシナリオを読んだ時点で気に入ってマネージャーに「やりたい」と即答したほどだったが、観客にヒントをどこまで見せるかというさじ加減の難しさには監督も役者もそれぞれ頭を悩ませた。北村は思わせぶりな目線や手の細かい動きなど、芝居のちょっとしたニュアンスをどう見せられるかだけを意識して撮影に臨み、後は監督に任せたと話している。

佐藤は時には甘い言葉で殺人をそそのかし、時にはそれまでの顔つきを一変させてすごむという裏表あるミステリアスな悪女・萌子役について、キャラクターがコロコロ変わるつかみどころのない役で悩みながらも、アクションやキスシーンなど楽しく演じたと話す。「おっさん、話長いんだよ!」という萌子の捨て台詞はシナリオライターの一押しで、観た者の印象にも残るものとなった。物語の後半には葛西というやくざのキャラクターを登場させ、原作にはないアクションシーンがあえて追加された。葛西を演じた三元は、プロデューサーに「イメージは『ブラック・レイン』の松田優作で」と言われ、プレッシャーを感じたと話している。街中の銃撃戦が企画の段階からの大事なテーマで、この映画のもう1つの見どころでもあるが、それを木村や萌子が仕掛ける設定にしてしまうと原作とも異なり、監督の「悪い登場人物でも憎めない人にしたい」というモットーにも反するため、葛西を中心としたアクション担当の物語を作り、2つの話をリンクさせる展開にした。

甲府市や甲斐市など、撮影は全て山梨県内で行われ、銃撃戦の撮影は実際の暴力団抗争の中心地で、「ここから先は縄張りが違うから危ない」と言われるような危険と隣り合わせの現場で撮影された。甲府の商店街では完全封鎖が難しく、車を通しながら撮影を続けたため、演じている背後にはリアルに通行する車が映っている。

監督のお気に入りはペンションで信治と萌子が隣同士に座り、互いに過去を打ち明けるシーン。元々はペンションの外での撮影が予定されていたが、気温マイナス15度の中大雪が降ったために急遽カメラマンのアイデアでペンションのロビーに撮影場所を変更した。しかしこれが功を奏し、窓から差し込む光の具合で異質な空間ができあがり、心情描写に合った心温まる絵が撮れ、編集で短くされることなく全てが使われた。この他にも、実は薬を飲んでいないことを示すシーンは北村のアイデアが使われ、曾根のトレードマークのマフラーは杉本の意見で追加されるなど、監督・スタッフ・役者の様々な意見を取り入れながら撮影された。

今作はエンターテイメントに振り切った作品であり、後味を悪くすることだけは避けたいという監督の意向で、あえてベタな展開で明るく終わるような結末となっている。

Wikipediaで続きを読む · テキストはWikipedia、CC BY-SA 4.0。データはWikidata。

おすすめ