女囚さそり 殺人予告 (1991)
ヤラレッ放しじゃ、眠れない。
1972年に梶芽衣子主演で映画化され、その鬼気迫る演技が評判を呼んだ“さそり伝説”があの“怨み節”と共にVシネマで甦った。監督は『人魚伝説』『死霊の罠』の俊英・池田敏春。女だけの世界、過酷な看守のしごき、リンチ、殺人ほか、女囚の赤裸々な生態を鮮烈な映像美で描く。主演は、人気再燃中の岡本夏生
キャスト
豆知識
『女囚さそりシリーズ』(じょしゅうさそりシリーズ)とは、篠原とおるの漫画『さそり』を原作とした東映制作による映画シリーズ。主演の梶芽衣子の人気とあわせてヒット作となり、梶の歌う主題歌『怨み節』もヒットした。
エピソード
吉峰甲子夫プロデューサーから、「この役をやって欲しい」と篠原とおるの原作漫画を渡された梶は、「全てが原作通りだと、当時の荒唐無稽なお色気満載の東映ポルノ・ピンキー路線になってしまう。きちんとした映画にするには大幅にアレンジしないといけない」と考え、吉峰と伊藤俊也監督に「もっとリアルに非情にやりたい。リアルにやるためには、セリフも必要ないと思うんです。この役なら、ひと言もしゃべらないでいいんじゃないでしょうか」と、「しゃべらないか、やらないか、二つに一つです」と、セリフなしなら出演するという条件を出し二人を説得した。
本作は梶の好演と伊藤監督の手腕などで、東映東京撮影所久しぶりのヒット作になった。しかし脚本を担当した神波史男に漏れ伝わってきた岡田茂東映社長の評価は「ありゃライト線ギリギリの二塁打だな」であった。神波は「みなさんそうやってプロ根性を叩き込まれていったのでしょう」と述べている。
伊藤俊也は撮影当時を振り返って「私が東京撮影所に入って、その後十何年が撮影所も激動の時代でした。入ったときには大多数が臨時契約者、やがて全員社員化が進み、春闘が行われるようになって、今度は会社側の攻勢。労働組合は分裂し、またぞろ契約者しか採らない。そしてまた運動が起こる。1972年に契約者の組合が公然と名乗りを上げた、東西の撮影所、テレビプロ(東映テレビ・東映京都テレビ)、制作所(東映東京制作所、東映京都制作所)、動画(東映アニメーション)すべてに。私が『さそり』を撮ったのもその年。契約の破棄を通告して来た会社に対して白紙撤回を求めて集団徹夜団交が行われる。それに参加した後、撮影現場に行ってました。『さそり』には、当時の私を取り巻く状況が色濃く反映されています」などと述べている。
第4作は、伊藤ほどのマニアックな凝り方が見られないせいかそのぶんストレートな娯楽作品になっており評論家等の評価が低いが、梶自身は伊藤との確執を経て旧知の長谷部を迎え入れたこともあり、今も一番のお気に入りとしている。
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