ゼイラム

ゼイラム (1991)

凶悪な宇宙犯罪人ゼイラムを追って地球に来訪したバウンティハンター・イリア。彼女はゼイラムを捕らえるべく結界を張るが、そこに二人の地球人が閉じ込められてしまう。イリアは二人をかばいつつ、ゼイラムとの死闘を開始する。そしてからくも二人を脱出させるが、自らの作り出した亜空間消滅の刻限は間近に迫りつつあった。雨宮慶太が自らの原作を監督した劇場デビュー作。

公開日
1991-12-21
TMDB
6.2 / 10 (33)
上映時間(分)
1時間37分
ジャンル
アドベンチャー, アクション, コメディ, サイエンスフィクション
監督
雨宮慶太
シリーズ
ゼイラムシリーズ

キャスト

豆知識

『ゼイラム』(ZËIЯAM)は、1991年(平成3年)12月21日に公開された日本映画。製作はギャガ・コミュニケーションズとクラウド、配給はギャガ・コミュニケーションズ。監督は雨宮慶太、脚本は雨宮と松本肇。上映時間は96分。

制作

本作品は、外国映画を買い付けてビデオ化をするため、1986年(昭和61年)に設立されたギャガ・コミュニケーションズが、邦画作品の自社制作に乗り出したその第1回作品である。

監督の雨宮慶太の語るところによれば、元々本作品の構想は2つ存在したといい、その一つが本作品以前に制作された雨宮の監督作品『未来忍者 慶雲機忍外伝』(1988年)の「劇場版」であるとされる。『金神の風』のタイトルが付されたこの劇場版の企画には、「三度笠を被ったロボット」を登場させるつもりであり、本作品に登場するゼイラム自体がそれに結構近いものであったという。この続編の企画は実現しなかったものの、3,000万円ぐらいの低予算の中で出来る作品を再考し、本作品の制作に至った。雨宮は、前出の『未来忍者』の熱烈なファンがギャガにおり、「雨宮にもう一回映画撮らせたら面白いんじゃないか」との働きかけがあったことで、本作品の企画が動き出したとも述懐している。当時の雨宮は、特撮テレビドラマ『鳥人戦隊ジェットマン』(1991年 - 1992年)の監督も務めており、同作品の第1話・第2話の撮影を終えた後に一旦離脱し、本作品の撮影に入っている。

前述の通り、当初から低予算であることが提示されていたため、企画を立ち上げるに当たっては雨宮が以前から構想していた、「宇宙人と地球人の一晩の出来事」のショートストーリーが立脚点となっており、これが前述した2つの構想のうちのもう一つである。当初は実際に完成した映像作品よりもっと軽い、ポップスみたいな感じを想定していたものの、かなりの思い入れが出てきたことで「あれもやりたい」という部分がどんどん膨らみ、だんだんポップスというよりも演歌になってきたといい、企画が通った後にシナリオが変わったりもしたとも振り返っている。また、企画初期の時点では、登場するキャラクターはゼイラムと鉄平のみで、このゼイラムから単純に鉄平が逃げ惑うという、正しく「宇宙人と地球人の一晩の出来事」としてのストーリーが志向されていた。

このタイトルからも窺えるように、元々はゲームの世界の企画でもあった本作品であるが、その後の企画の変遷につれて、雨宮のやりたいものに固まってきたところでゲームの世界という設定は一切オミットされ、「血の通った人間の出てくる一晩の攻防戦」にしようと考えたところで、登場人物についても若い兄ちゃん(鉄平)と普通のおじさん(神谷)と宇宙人の女の子(イリア)の3人、そしてゼイラムに固まっていった。登場人物を3人に絞った点については、『未来忍者』の登場人物が、それぞれシンプルで記号的な部分があったがゆえに、ドラマとして見た場合ちょっと弱いところがあったという反省を踏まえ、見終わった後にキッチリ印象に残るキャラクターでないとダメだという考えがあってのことであり、それぞれ性格や立場の異なる彼らが、ゼイラムという敵を一緒にやっつけて迎えるラストシーンに至るまでをちゃんとしなくてはいけない、という点が本作品にて一番気を使った部分であると雨宮は語っている。

撮影の期間は当初1ヶ月を予定していたが、最終的にはその倍の2ヶ月にまで及んだ。ロケ地としては鹿島リースの羽田工場跡地(東京都大田区)が主に使用されており、工場内にセットや仮設のスタッフルームを組み、毎日場所を変えつつ撮影が行われ、雨宮も本作品が一番あの場所を使い切ったのではないか、とトークイベントにてコメントしている。銃器などの小道具の一部は、『未来忍者』のそれが流用されている。低予算ながら、人形アニメーションやオプチカル合成などの特撮のみならず、コンピュータグラフィックスも積極的に取り入れられている。また、竹谷隆之によるゼイラムの造形は後に大きな評判を呼び、彼の海外人気が高まるきっかけにもなった。この他にも寺田克也がデザインワークで参加している。雨宮は、こうした特撮や造形についてはスタッフも皆上手い面々であったことから、全然心配せずできたと、また単にイメージを表現するのではなく、演出で表現するという意味において、本作品はすごく収穫になったと語っている。

Wikipediaで続きを読む · テキストはWikipedia、CC BY-SA 4.0。データはWikidata。

おすすめ