私が棄てた女 (1969)
すべてを与え 待ちながら 小石のごとく棄てられた女・森田ミツー
自動車の部品会社に勤める吉岡努は、清水専務の姪マリ子との結婚に思い悩んでいた。それは田舎出で苦労してきた彼にとって将来の出世を約束される道であったが、かつては学生運動に青春の火をたぎらせた自分が、いまは刹那的な快楽と利益を追うホワイトカラー族の一人になっている…。ある夜、努は下宿仲間と飲み、クラブの女を抱いた。その女から彼はミツの噂を聞いて愕然とした。ミツは努が学生時代に遊び相手として見つけた田舎出の女工だった。愛情もなく、肉体だけのつながり、将来への希望は何もない。努はミツの身体を楽しむだけ楽しんだ上、海岸におきざりにして逃げ、下宿も変えてしまった。ミツがその後、努の子供を中絶したことなど知る由もなかった。
キャスト
豆知識
『わたしが・棄てた・女』(わたしが・すてた・おんな)は、遠藤周作の長編小説。1963年発表。
製作
浦山桐郎監督の当初のイメージは、吉岡が小林旭、ミツは都はるみだったという。結局、ギャラの問題などもあり、河原崎長一郎と小林トシ江が演じた。原作者の遠藤が医者役でカメオ出演している。
企画して完成まで足かけ5年かかり、河原崎のスケジュールの都合で、1969年に入って撮影準備を始め、同年5月に完成した。
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