Wの悲劇

Wの悲劇 (1984)

あんたは、私の踏み台よ。

三田静香は劇団「海」の研究生で、女優になるために努力を重ねる20歳の女性。そんな真摯な静香を公園で見初めた森口は元劇団員の26歳、今は不動産屋の社員をしている。静香は劇団の次回公演『Wの悲劇』の主役選考オーディションに臨むが、同期のかおりが役を射止め、静香は物語の冒頭でひとことだけ台詞のある端役を担当することになった。オーディションに落ちて落ち込む静香に、森口は俳優時代の心理的な苦悩を語る。そして、森口は、静香がスターになれなかったらという条件で結婚を申し込み、反対に静香が役者として成功した場合はサヨナラの意味も込めて楽屋に大きな花束を贈ることを約束する。

公開日
1984-12-15
TMDB
7.7 / 10 (25)
上映時間(分)
1時間48分
ジャンル
ドラマ, 謎
監督
澤井信一郎

キャスト

豆知識

  • 原作:Wの悲劇
  • 受賞:1 · ノミネート:4. 主な受賞:日本アカデミー賞最優秀監督賞

『Wの悲劇』(ダブリューのひげき)は、1984年12月15日に公開された日本の青春映画。監督は澤井信一郎。薬師丸ひろ子主演。カラー・108分。併映は原田知世主演の『天国にいちばん近い島』。1985年の邦画4位となる15億5000万円の配給収入を記録した。

製作

1984年7月22日クランクイン、9月22日クランクアップ。撮影実働日数35日。撮影総カット数約385カット。撮影は順調で、日曜日は休み、残業もほとんどなかったと薬師丸ひろ子はインタビューに答えている。

澤井監督の演技指導は詳細(歩き方・歩くスピード、鞄の持ち方・置き方、水の飲み方など)で、かつ、懇切丁寧でわかりやすく、役者に演技の意味を伝え、役のイメージを喚起していたと助監督は書いている。時には、監督自らが演技して指導した。監督が女性のしぐさをすると女性である薬師丸も感心した。がに股で坂道を歩くシーンやカレンダーにマーク(安全日)するシーンの意味を澤井監督は薬師丸に説明した。2003年の対談では、若い役者がセリフ回しとか感情を作るのは難しいので、監督である自分の言う通りに演技させると答えている。

森口昭夫との出会いとなる野外舞台のシーンで、三田静香はアントン・チェーホフ作『かもめ』のニーナのセリフを練習している。ニーナは名声を夢見る女優志望の登場人物。

初体験後、自宅に戻った三田静香がマークを付けるカレンダーは、和田誠作の「スクリーン・グラフィティー」。5月6月が『キューポラのある街』の吉永小百合と浜田光夫、マークを付けた7月8月は『カルメン故郷に帰る』の高峰秀子と小林トシ子。監督の薬師丸への期待が込められている。

宮下君子が妊娠を静香に告白する駅のプラットフォームのシーンでは、終電後、電車を貸し切りにして5 - 6回走らせた。前の駅を出発して1分前後で到着するので、ワンカットで2人が電車に乗れるようにセリフを削除した。

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