人斬り

人斬り (1969)

A ronin desperately seeks a way out of financial straits; he allies with the Tosa clan under the ruthless leader Takechi, who quickly takes advantage.

公開日
1969-08-09
TMDB
7.0 / 10 (44)
上映時間(分)
2時間20分
ジャンル
履歴, アクション, ドラマ
監督
五社英雄

キャスト

豆知識

『人斬り』(ひときり)は、1969年(昭和44年)8月9日公開の時代劇映画。監督は五社英雄、主演は勝新太郎。製作はフジテレビジョン+勝プロダクション。配給は大映。司馬遼太郎の短編小説『人斬り以蔵』を参考文献にしたオリジナル作品で、脚本は橋本忍が担当した。この年に劇場用映画製作に進出したフジテレビが第1作『御用金』に続いて放った第2作目で、勝プロダクション初の時代劇製作映画でもある。公開当時は映画倫理管理委員会より成人映画(映倫番号15909)の指定を受けた。

エピソード

撮影が行われた大映京都撮影所と東京での『癩王のテラス』や『椿説弓張月』の稽古や打ち合わせ、「楯の会」の活動とで往復に忙しかった三島由紀夫だが、ある時、大阪行きの飛行機内で三島と乗り合わせた仲代達矢が、「作家なのにどうしてボディビルをしているんですか?」と尋ねると、三島は「僕は死ぬときに切腹するんだ」、「切腹してさ、脂身が出ると嫌だろう」と答えたので、仲代は冗談の一つだと思って聞いていたという。

日々の撮影が終わると共演者同士で祇園などに飲みに行ったが、山本圭はその時の三島の様子について、「三島さんはほとんどお酒を飲まないんですが、話をしている時、瞬きをしないんですよ。それで目の前で僕が話を聞いてるとね、だんだんこっちの目もつられちゃう」と語っている。ちなみに、山本圭扮する皆川が以蔵のいる小屋を訪ねて自分も毒酒で死んでしまう場面は、和歌山県の先端の湖畔に掘立小屋が建てられ撮影された。死体となった山本の喉仏がどうしても動くため、その場面はフィルムを半分に切って山本の方の画が固定されているという。

映画撮影のクランクアップ後、五社英雄監督は三島から切腹場面と立ち回りシーンのスチール写真を100枚ほど欲しいと言われていたため、京都撮影所を発つ際に三島に手渡した。そして帰りの新幹線に五社と三島と勝と仲代が一緒に乗り、三島以外の3人は名古屋で遊ぶために途中下車していった。3人がホームに出た後、再び三島に挨拶しようと三島の座席の窓に行くと、1人になった三島が鞄からスチール写真をこっそり取り出して、「何ともいえない顔でニッコリして見ていた」という。

やがて3人の視線に気づいた三島は、一瞬こそばゆいような恥じらいを見せ、少年のように笑って頭に手をやった。東京に帰った後、五社に会った三島は、「いやあ、新幹線の中でアレを見られたのは、君ねえ、自分のナルシシズムの原点みたいなものを、全く目の前で見られたような感じで、あんな恥ずかしい思いをしたことはないよ」と笑っていたという。

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