フライング 飛翔 (1988)
A young woman aspires to be a motorboat racing champion.
キャスト
豆知識
『フライング 飛翔』 は、1988年公開の日本映画。
製作
1982年に元日活社員・鵜飼邦彦と曽根監督とで設立した制作会社フィルムワーカーズの借金が嵩み、曽根は闇金融に手を出し、取り立てに追われるようになった。その頃、日本船舶振興会から製作資金提供の話があり、その金にすがり、映画を製作した。1983年の『唐獅子株式会社』で知遇を得ていた横山やすしを間に立てて、日本船舶振興会から巨額な製作費を引き出した。ポスターなどのタイトルに書かれた『飛翔』の文字は、笹川良一日本船舶振興会会長によるもの。
製作とプロデューサーに名を連ねる村上元一は、渡辺プロダクション出身で、内田裕也のマネージャーなどを務め、当時は「原宿クロコダイル」などのライブハウスなど、飲食店を経営していた。ジョー山中や、安岡力也、桑名正博、鹿内孝らはこの関係からの出演。
冒頭、横山やすしが本人役で出演し、ガラの悪い取巻きを引き連れ、競艇場を顔を利かして練り歩く。タイトルロール後は、美少女アイドルグループ(スターヴァージンの黒木永子)がライブ中に突如引退宣言を行ない、山梨県本栖湖にあったボートレーサー養成所に入所。当地でロケが行われている。映画初出演の連合会会長・笹川良一の訓示の後、訓練シーンが全体の四分の三近くを占める。谷本教官(鹿内孝)による女性訓練生への殴り蹴り、本物の木刀でケツバットなど、この時代ならではの指導シーンがある。ボートを湖で走らせるシーでは、バリー・マニロウの「君は恋フレンド」風のインストが、マリ(黒木)が病院へ走るシーンでは、アイリーン・キャラの「フラッシュダンス…ホワット・ア・フィーリング」風、訓練シーンでヘンリー・マンシーニの「ピーター・ガン」が流れる。終わりかけで徳光和夫が写真でチラッと出る(ノンクレジット)。マリ(黒木)が事故で怪我をさせて入院する宮川裕子(高城富士美)に会いに行くシーンで富士吉田市立病院が映る。
レース場面監督を横山やすしが務め、日本船舶振興会の全面的な協力があったにも関わらず、曽根はいい加減な描写をしてしまい、完成した映画も酷い出来栄えに見え、これ以上映画を撮ることは罪悪だと感じて、曽根は映画界と縁を切った。しかし本作を撮ったことで、競艇場に顔パスで入れるようになり、貴賓室に通されるようになったという。曽根は映画界から離れた後、野中和夫の口利きで、大分県臼杵市に転居し、当地に長く居住。前述のように20数年ぶりにマスメディアに登場したが、その後は映画を撮ることはなかったため、結果的に本作が曽根の遺作となっている。
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