燃える勇者

燃える勇者 (1981)

土橋亨監督の記念すべき第一回監督作品。アフリカで両親と暮らしていたジョーは、内乱に巻き込まれて死んだ両親の遺骨を埋めるために初めて日本へ帰国。天涯孤独となったジョーは一日も早くアフリカへ帰りたかったが、慣れぬ日本で見知らぬ都市へと辿り着く。ジョーはそこで偶然知り合った一家の世話になるが、この街を牛耳る悪徳企業グループの存在を知り、悪事を暴こうと東京からやってきたルポライターとともに敵のアジトへと挑んでいく――!

公開日
1981-12-19
TMDB
6.5 / 10 (2)
上映時間(分)
1時間30分
ジャンル
ドラマ, アクション
監督
土橋亨

キャスト

豆知識

『燃える勇者』 は、1981年12月19日から公開された日本映画。カラー・ビスタビジョン、90分。主演 : 真田広之、監督 : 土橋亨、アクション監督 : 千葉真一、製作 : 東映。

製作

1980年代に入り、たのきんトリオや薬師丸ひろ子映画の成功で、ヤングアイドルの重要性が急激にクローズアップされた背景があり、着実に人気の枠を拡大させる真田広之の主演映画が東映で次々製作された。真田は薬師丸ひろ子とともに「日本映画に久方ぶりに、映画で育って映画で活躍する映画スター」と評された。東映としても真田を売り出すため、後援会を結成したり、多くのイベントを実施していた。『バラエティ』1981年9月号に「真田広之の映画出演はすでに'82正月作品も決定していて(『燃える勇者』)、東映は全力をあげてこの若手売り出し作戦を練っているのだ。真田も『あちこちから期待している、という言葉をかけられて、やらなきゃなぁと思うんですが』……」などと書かれた記事が載る。真田の1980年の初主演作『忍者武芸帖 百地三太夫』が観客動員に結びつかなかったことから、東映では真田の時代劇は当たらないという判断がなされ、この夏公開の二作目の主演作『吼えろ鉄拳』と同じ、現代劇になった。

1982年正月第一弾にあたるこの枠は、予定された作品がコロコロ変わった。まず1981年3月23日に東映本社であった1981年4月から1982年春までの東映主要映画の発表では、ここの枠は、松田聖子の二作目の主演映画のみが発表されていた。その後、松竹との争奪戦に勝って沖田浩之を獲得したことから、夏の時点で松田聖子と沖田の二枚看板「聖子とヒロ」で映画離れ著しいヤングを呼び戻す青春路線構想が出ていた。ところが『週刊現代』1981年8月13日・8月20日号に「東映から見放された松田聖子」と書かれているため、初夏の段階で松田聖子の主演第二弾は中止されたものと見られ、阿久悠の初めての長編小説『家族の神話』を沖田浩之主演で『燃える勇者』との二本立てに変更になっていた。さらに1981年夏の後半『セーラー服と機関銃』が棚ぼたで東映での配給が決まったことで、沖田の映画も製作中止となり、正式に『セーラー服と機関銃』と本作との二本立てが発表された。

真田はそれまで出演した映画は、すべて千葉真一と志穂美悦子と真田という枠組みのジャパンアクションクラブ(JAC)のファミリー映画的趣きであったが、主演4作目にあたる本作で初めてそのバックアップが消えた。真田は「そういう意味では一人でやることが嬉しいような、怖いような…すごく責任を感じます」「とにかく今は、今の自分にしか出来ないものを着実に演っていくしかない。目標は30歳になった時です」などと話した。

公開時の映画誌での触れ込みは「鋼のように強靭な肉体、豹のようにしなやかな動き、そして甘く爽やかなマスク。80年『忍者武芸帖 百地三太夫』を放って以来、熱い人気が爆発。81年夏『吼えろ鉄拳』でさらに若い世代の支持をひろげる真田広之が、勝野洋と組んで正月映画に挑戦する。今回は、アクション超技に加えて、特にドラマ性を追求し、本格的青春映画を目指している」であった。

真田は「『吼えろ鉄拳』は題材がちょっと暗かったんですね。でも、それに引きずられちゃうと映画全体がジメジメしたものになっちゃうから、撮影期間中は、撮影現場でも私生活でもワイワイ騒いでいるようにしたんです。明るく明るくしようとしたんです。もっとも、ちょっと遊びすぎたきらいもありますけど(笑)。『燃える勇者』にはラブシーンがまったく無いんですよ。かといって、男の物語でもないんですね。その辺が、ちょっと中途半端なんですけどね。男女の関係を深入りしてもいいかなと思うくらいなんですけど」と話し、若いヒロユキファンに対する遠慮から東映の自主規制があり、真田もそれを認め「そういうのは割合あるみたいですね。準備稿にはあったそういう部分が、決定稿では削られていたりとか……。やっぱりプロデューサーの考えとか、色々あるみたいです(笑)」と話した。

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