からっ風野郎

からっ風野郎 (1960)

On his release from prison a young yakuza, along with his brother, decides to turn his back on criminal life instead of taking over the position of his recently deceased father, boss of the Asahina clan. But their exit proves more difficult than planned when their rival clan steps in to exact revenge.

公開日
1960-03-23
TMDB
6.3 / 10 (12)
上映時間(分)
1時間36分
ジャンル
ドラマ, 犯罪
監督
増村保造

キャスト

豆知識

  • 撮影地:調布市

『からっ風野郎』(からっかぜやろう)は、1960年(昭和35年)3月23日公開の日本映画。監督は増村保造。脚本は菊島隆三。製作は大映(大映東京撮影所)。作家の三島由紀夫が映画俳優として初主演した作品である。傾きかけた落ち目な組の二代目ヤクザが、敵対する組の殺し屋に命を狙われる中、惚れた女の一途な純情にうたれ堅気になろうとした矢先に殺されてしまうという異色のヤクザ映画である。公開当時は、映画倫理管理委員会より成人映画(映倫番号11655)の指定を受けた。

エピソードなど

映画が公開されると、三島は浅草の映画館に出向き、もぎり係の女の子に愛想を言ってさりげなく客の反応を聞き出したり、新宿の映画館では、メーター(観客数のカウント)をやっていたが、三島はそれを信用できず自分でやらないと気が済まなくなり、入口で自から客の入りを勘定したりしていた。

さらに五反田の映画館には、家族一党をぞろぞろと引き連れて行ったため、三島に気づいた支配人が特別待遇で招き入れようとしたが、自前で人数分の切符をわざわざ買って入場していた。周囲の友人らはしまいには「何回見れば気が済むのだろう」と呆れていた。

評論家たちから下手な演技だと酷評される嵐の中、三島は草壁久四郎の高評価をとても喜び、それ以来、「映画評論家のなかでは、草壁が最高だ」と、友人の講談社の編集者・川島勝など周囲にふれ回り、大変な気の入れようだったという。

草壁久四郎と三島はそれまで一面識もなかったが、とある会でその後三島と出会って紹介された時、「いやあなたには感謝してますよ。なにしろぼくの演技を評価してくださったのはあなた一人でしたからね」と言われて恐縮し、照れてしまったという。それをきっかけに草壁は三島と親しくなり、草壁がプロデュースした映画の上映会を三島は知人の石川六郎邸で私的に開いている。

初めての映画主演の経験により、三島は同年の11月に短編小説「スタア」を雑誌『群像』に発表している。この小説は現場で感じた「映画撮影の逆説的技術の面白さ」から着想されたもので、実際の映画現場を具体的に描いたものではなく、映画スターという存在についての「一種の観念小説」となっている。

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