太平洋のGメン (1962)
G-men challenge a jewelry smuggling ring. The chase starts in Kyushu and continues to Kobe to Yokohama.
キャスト
- 片岡千恵蔵 — Hirogami
- 江原真二郎 — Kenji Yoshioka
- 佐久間良子 — Akemi
- 南廣 — Hyodo
- 小野透 — Ono
- 山形勲 — President Chin
- 佐々木孝丸 — Kanji Matsuno
- 富田仲次郎 — Kageyama
- 松本克平
- 吉田義夫 — Fujimura
- 伊沢一郎 — Goda
- 須藤健
豆知識
『太平洋のGメン』(たいへいようのGメン)は、1962年公開の日本映画。片岡千恵蔵主演、石井輝男監督。東映東京撮影所製作、東映配給。
製作
クレジットにないが企画は当時の東映東京撮影所(以下、東映東京)所長・岡田茂。最初は丹波哲郎、鶴田浩二、高倉健ら、東映東京現代劇のフルメンバーと東映京都撮影所(以下、東映京都)の片岡千恵蔵御大につき合ってもらい、オールスター映画として企画していた。ところが鶴田が病気になり、高倉も他作品とダブったりで思うようにいかず、仕方なく江原真二郎主演で片岡御大につき合ってもらう形にした。興行は難しいかに思われたが、ヒットし、内部の評価も良かった。それで以前から構想としていたギャング映画を路線化する決断をした。これが「東映ギャング路線」である。
『ぴあシネマクラブ 邦画編 1998-1999』では、東映東京製作の"ギャング映画"は全11作とし、本作は片岡千恵蔵の"Gメンもの"と見なされたか、これに入れられていない。映連の作品紹介では"ギャング"という記述が見られる。しかし岡田茂は当時の東映社内報1962年10月号「興行作品に徹すべし!ギャング路線誕生の経緯」というインタビューで、本作を"ギャング映画"として企画したと述べている。また石井の東映移籍第一作『花と嵐とギャング』を東映の「ギャングシリーズ」第一作と紹介するケースが多いが、すぐにシリーズ化されたのではなく、本作『太平洋のGメン』の興行的成功を見た岡田が「東映ギャング路線」としてシリーズ化を決めたものである(詳細は後述)。
ギャング映画(Gangster film)/フィルム・ノワールは、アメリカで1920年代後半から作られ、戦後にヨーロッパ、フランスやイタリアなどでも作られた。日本の映画会社もそれを下敷きに古くからギャング映画を作ってきた。戦後、日活や大映、東宝、東映でもその手の映画は作られたが、日本の場合は欧米と違い、元々ギャングが存在しないこともあり、主人公はギャングでなく、麻薬取締官などの警察官、或いは私立探偵で、追い詰められる側がギャングの場合が多く、架空性も強くギャングというより〈悪漢団〉と呼んだ方がふさわしい扱いだった。
1961年5月3日に、ニュー東映東京で製作された鶴田浩二主演・佐伯清監督・川内康範原作・脚本による『地獄に真紅な花が咲く』が封切られた。岡田茂はこのとき、東映京都撮影所(以下、東映京都)所長であったが、この作品を観て"ギャング路線"を思いついた。岡田はジャン・ギャバンのギャング映画が一番好きだった。この翌月、新東宝から東映に移籍してきた石井輝男監督の『花と嵐とギャング』(東映東京撮影所、以下、東映東京)が封切られ、この映画で売り出しに苦労していた高倉健の生き生きした姿を見て、岡田は高倉をアクション映画に導き、自身が敷いた「ギャング路線」に起用し続けた。また高倉も岡田の指導でギャング映画に取り組んだ。「ギャング路線」も「任侠路線」も鶴田浩二と高倉健の二人を主演スターに仕立て上げようと岡田がプランしたものだった。当時の東映は、東・西の両撮影所所長が企画の最終決定権を持っていた。
1961年9月に東映東京所長に転任した岡田茂は、「ゼネラル・プロデューサーたる撮影所長は、スタジオにうずを巻かす中心人物でなくてはならない」をモットーに、当たる映画が1本もなかった同撮影所を再建するため、古手監督を一掃して、若手スターや若手監督、脚本家をどんどん起用した。
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