花筐 (2017)
1941年春、佐賀県唐津市。17歳の俊彦は両親と住んでいたアムステルダムを離れ、ここで暮らす叔母・圭子と同居し、地元の学校に通うように。そこで俊彦は、タフな鵜飼、まるで虚無僧のような吉良、お調子者の阿蘇などが級友となり、肺病を患ういとこの美那に恋心を抱きつつ、楽しく毎日を過ごす。しかし、太平洋戦争の開戦が間近に迫ってきて、俊彦やその周囲の若者たちは少しずつ精神のバランスを崩してしまう。
キャスト
- 窪塚俊介 — Toshihiko Sakakiyama
- 満島真之介 — Ukai
- 長塚圭史 — Kira
- 柄本時生 — Aso
- 矢作穂香 — Mina Ema
- 山崎紘菜 — Akine
- 門脇麦 — Chitose
- 常盤貴子 — Keiko Ema
- 村田雄浩 — Professor Yamauchi
- 武田鉄矢 — Dr. Ichijo
- 入江若葉 — Old Maid
- 南原清隆 — Toshihiko's Father
豆知識
- 受賞:0 · ノミネート:1
『花筐/HANAGATAMI』(はながたみ)は、2017年(平成29年)12月16日公開の日本映画。監督は大林宣彦。原作は1936年(昭和11年)に檀一雄が24歳の時に発表した純文学の短編『花筐』。映倫区分はPG12。
製作
大林の商業映画デビュー作は『ハウス』になったが、最初に製作を目指したのは本作だった。大林は当時、資生堂のCMで付き合いのあった檀の息子・檀太郎から承諾も得て、当時福岡県の能古島に住んでいた檀一雄に会っていた。檀は末期のガンで『火宅の人』を口述筆記中だったが、桂千穂に脚本を書いてもらい、東宝に持ち込んだが、これを蹴られたため『ハウス』になった。檀一雄も大林の父親も戦争体験があり、戦後の平和を満喫してきた自分が直接的に戦争をテーマに扱う資格があるのか、ずっと怯えていた。檀と同じ肺ガンになり、余命幾許もないと知ったことで、初めて映画を作る資格を得たと悟った。
佐賀県唐津市で映画や芸術、文化によって地域に活力を創造しようという想いで始まった「唐津シネマの会」が、大林宣彦監督による檀一雄原作「花筐」を映画化するKFP=KARATSU Film Projecを旗揚げをし事務局を務める。唐津シネマの会は、約20年間映画館がなかった唐津で、まちづくり会社いきいき唐津株式会社が2011年からスタートさせた映画の定期的な上映会活動で、同会のカルチャーマガジン「IMAKARA3号」で大林宣彦監督へのインタビューをしたことから、大林監督との本格的な交流がはじまり本プロジェクトが始動、本作の製作の資金調達を行う一般社団法人唐津映画製作委員会(代表理事甲斐田晴子)を母体に、プロジェクトを推進する「唐津映画製作推進委員会」(会長辻幸徳)が2015年9月に発足した。唐津市が唐津映画製作委員会に協力をして映画製作の資金を募る「ふるさと納税」を時限的に設置。
檀一雄が小説を書いた1936年は、戦争の足音がする時代で、戦争がいいとか嫌いだとかを書ける時代ではなかった。大林の作業は、檀が書きたくても書けなかったことを想像力で読み解いて、それを補足していくというものだった。「青春が戦争の消耗品だなんてまっぴらだ」という台詞は、あの時代にそんなことを言ったら国賊として罰せられるところだが、檀はそれを言いたくても言えず、若者たちの恋愛や友情の話に置き換えたんだと推察して満島真之介に言わせた。
大林が余命残りわずかと宣告を受けた直後の2016年8月にクランクイン、実際に唐津市内一円で同年10月まで撮影が行われた。ロケ地は約40か所にのぼり、延べ3000人の市民エキストラ・ボランティアが参加した。また巨大な山車を曳き回す唐津市の祭・唐津くんちが、映画に全面協力をしている。映画のロケ地となった唐津の名所や唐津くんち、唐津焼などの文化や映画を支えた人々などをまとめたエピソードサイトが唐津市と唐津映画製作推進委員会によって制作されている。
ほぼ全カットで合成を使用しており、窪塚俊介は撮影の9割以上はグリーンバックであったと証言している。大林は、「ちょっと合成がずれているぐらいがいい」と指示していたという。
Wikipediaで続きを読む · テキストはWikipedia、CC BY-SA 4.0。データはWikidata。
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