日本暴力列島 京阪神殺しの軍団 (1975)
大組織全国制覇の尖兵となったヤクザ集団の壮絶な生き様と暴力を実録タッチで描いた社会派アクション。昭和27年、大阪。庄司組の客分だった花木勇は、抗争事件がきっかけで、花木と同じ韓国人の金光幸司と兄弟の契りを交わし、二人は庄司組組長を殺害した。この事件はヤクザ社会に強烈な衝撃を与え「殺しの軍団」花木組の名を轟かせた。その後、花木組は大組織と結託し全国制圧の尖兵となって日本列島暴力地図を鮮血に染めていく。
キャスト
豆知識
『日本暴力列島 京阪神殺しの軍団』 は、1975年の日本映画。主演:小林旭、監督:山下耕作。東映京都撮影所製作、東映配給。
製作
岡田茂東映社長が「日本暴力列島シリーズ」とヤクザ映画の新しい主流として打ち出したその第一弾。岡田は1974年8月に公開した『三代目襲名』で連日警察に締め上げられた私怨と、週刊誌、スポーツ新聞各紙が書き立ててくれた東映のスキャンダルを興行に結びつけようという「商魂」から『県警対組織暴力』を企画し、さらに田岡の伝記が駄目なら「山口組の全国制覇を映画にしたれ」と発想した。岡田に対抗し、俊藤浩滋が企画したのが幼馴染の菅谷政雄の若き日を描く『神戸国際ギャング』。
1973年の『仁義なき戦い』の大ヒット以降、東映は実録ヤクザ路線と銘打ち、各地の暴力団抗争をモデルとした映画を製作した。特に同じ年に『山口組三代目』も大ヒットし、山口組の全国進攻は実録路線の元ネタとしては最適であったため、これらを題材とする映画を次々製作、このうち明友会事件などをモデルとして山口組側から描いたものが本作で、山口組全国制覇の"切り込み部隊""殺しの軍団"として各地で暴れまわった柳川組をメインとして描かれる。逆に明友会側から描いたものが翌1976年に製作された『実録外伝 大阪電撃作戦』となる。
在日コリアンを初めて主役にしたヤクザ映画で、日本人でない主役をオファーされたあるスター俳優は出演を断り、東映も在日関係者からの反撥を恐れた。そうした中、小林旭が主役を引き受け、「同じ体つき、同じ目の色、髪の毛の東洋人がなぜ敵視され、差別され、虫ケラ同然に扱われるのか。イメージダウンになるという理由で出演辞退したスターもいるけど、オレは義憤を感じたね。そんな怒りを暴力という行動に移し替えてみたい。メシより好きなゴルフを断って勝負する」と述べた。
1975年2月19日、東映本社会議室にて上半期の東映ラインナップ発表の後、岡田東映社長が今後の企画方針を発表。「四ジャンルで節目のある編成で、衣替え活劇を製作する」と説明し、四ジャンルの一つとして実録アクションを挙げ、「ムードのあるものに持ってゆきたい」と話し、本作のタイトルはこのときは『京阪神暴力ファミリー』と発表していた。また同年3月28日、東映本社での記者会見では、岡田社長が「『仁義なき戦いシリーズ』『山口組三代目シリーズ』に続く新シリーズとして『日本暴力列島シリーズ』を誕生させ、その第一作に『京阪神殺しの軍団』、続いて8月には第二作『九州進攻作戦』(『山口組外伝 九州進攻作戦』とは別映画)、秋に第三作『関東包囲作戦』というオーダーが決まっている。
1975年3月31日に東映本社で本作の正式な製作発表会見があり、岡田社長より「昭和27年から31年にかけて"殺人集団"として全国各地で暴れ回った暴力団・花木組の誕生から大組織への加盟、各組との抗争をリアルに再現する。昨年の後半は、いろいろ痛めつけられ、おかげで今年の正月は、このところ数年にない惨憺たる成績に終わった。そこで早く、製作体制を立て直し、新しい気持ちで新しい主流を形成しようと苦労した。この"日本暴力列島"は一言で言うと、在来の"任侠映画"とは全く違う。ヤクザの世界に新しいモラル、体質が育っている。そこに目を向けて、新しいアクション映画に仕立て、東映の主流にしたい」などと説明があった。また日下部五朗プロデューサーは「モデルはどなたでも知っている事件ばかり。そこで何を打ち出すかですが、やくざはどうして出て来たかと言えば、八割方が朝鮮人、被差別者たちです。
Wikipediaで続きを読む · テキストはWikipedia、CC BY-SA 4.0。データはWikidata。
おすすめ
- ザ・ヤクザ 1974 · ★ 7.1
- やさぐれ姐御伝 総括リンチ 1973 · ★ 6.1
- Belly 1998 · ★ 6.3
- Wardriver 2026 · ★ 7.5
- American Yakuza 1993 · ★ 5.8
- 野獣の青春 1963 · ★ 7.0
- 仁義の墓場 1975 · ★ 6.7
- 東京流れ者 1966 · ★ 7.1
- キル・ビル ザ・ホール・ブラッディー・アフェア 2011 · ★ 8.1
- 殺し屋1 2001 · ★ 7.0
- BROTHER 2000 · ★ 7.1
- 新・仁義の墓場 2002 · ★ 6.3