南へ走れ、海の道を! (1986)
一瞬、野獣
ボクシング新人王になった哲は、礼子と共に沖縄に流れ、幸せに日々を送っていた。しかしある日、哲は、やくざの琉球連合会ともめごとを起こした友人・輝たちを救うため、駆け込んだ事務所で殺されてしまう。弟の死を知った亮は、沖縄に戻り、友人・マックスから45口径のブローニングを受け取る。
キャスト
- 岩城滉一 — Ryo Tomijima
- 安田成美 — Reiko Ishiyama
- 柳葉敏郎 — Tetsu Tomijima
- Steve Villa — Max
- 米山善吉 — Teru
- 小沢仁志 — Yasu
- 麻生肇 — Satoshi
- Yoshimi Hara — Yutaka Hirashima
- 苅谷俊介 — Shuichi Kaneshiro
- 鰐淵晴子 — Harue Tamagi
- 畑正憲 — Yoshiaki Nishimura
- 峰岸徹 — Ginji Ishigaki
豆知識
『南へ走れ、海の道を!』(みなみへはしれ、うみのみちを)は、佐木隆三が1986年に発表した小説。また、これを原作とした1986年公開の日本映画である。
製作
奥山和由松竹プロデューサーは、「(1984年の)『海燕ジョーの奇跡』の勢いで作りました」と述べている。沖縄を舞台とした復讐劇という内容も似ており、ほぼ姉妹編。『海燕ジョーの奇跡』は、主人公が高飛びしてフィルピンパートも半分を占め、場面の変化があったが、本作は沖縄のみで全編が終了する。話にひねりもなく、見どころは全編を通じて展開される激しい暴力描写と当時19歳の安田成美の美貌。
奥山は脚色作業について「和泉聖治監督とオリジナルストーリーを作りました」と述べている。岩城が日本人ではあまりやらない太い髭を生やしているのは、『ル・ジタン』の頃のアラン・ドロンのイメージ。奥山は「岩城さんはクールなイメージがありますけど、現場で朝から晩まで喋り続ける人です」と話している。ヤクザの若頭を演じる峰岸徹はある事件で沖縄に逃亡中で、中華料理屋の隅っこのテーブルで酒を飲んでいたところで、出演を交渉したという。クライマックスになだれ込むのに強烈な印象を求められる主人公の背中を押す広島の暴力団組長役で、萩原健一に特別出演を頼んだ。広島弁は話さない。奥山が思い付きで萩原にお願いしたら、あっさり「いいよ、俺でよきゃやるよ」と返事をもらった。沖縄の現場に到着した萩原を迎えに行ったら、迫力を出すためか、自身のアイデアで眉毛を全部剃ってきた。奥山が思わず吹き出したら、萩原は不機嫌になり、迫力のある人相でいきなりギャラの話をし始めた。
奥山は「岩城滉一に柳葉敏郎、室田日出男、峰岸徹ら、かっこいい不良にかわいいヒロイン・安田成美に、何をやっても楽しい現場だった」などと話している。
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