樺太1945年夏 氷雪の門 (1974)
The film is set in Karafuto after the radio broadcast of the Imperial Rescript on the Termination of the War. On August 15, 1945, Soviet forces invaded Karafuto. On August 20, the postal telegraph office in Maoka suspended operations and nine of the twelve telephone operators committed suicide by taking potassium cyanide while the city was being invaded.
キャスト
- 二木てるみ — Ritsuko Sekine
- 鳥居恵子 — Nobue Fujikura
- 岡田可愛 — Natsuko Saito
- 藤田弓子 — Ayako Sakamoto
- 栗田ひろみ
- 木内みどり
- Sanae Kitahara
- 若林豪
- 黒沢年雄
- 南田洋子
- 千秋実
- 三上真一郎
豆知識
『樺太1945年夏 氷雪の門』 は、1974年公開の日本映画。JMP製作、東映洋画配給。カラー、ワイド。
製作
原作は金子俊男の『樺太一九四五年夏・樺太終戦記録』。氷雪の門とは北海道稚内市の稚内公園内にある樺太で亡くなった日本人のための慰霊碑。同公園内にある九人の乙女の像は9人の電話交換手の慰霊碑である。
新東宝の元プロデューサー・望月利雄が、真岡郵便電信局事件の映画化を立案。望月は新東宝倒産後、独立プロを渡り歩き、望月が関係した独立プロは1本作って必ず潰れるため、業界では疫病神として有名だった。企画から製作まで9年かけた。
望月はまず八木保太郎に脚本執筆を依頼したが、八木稿は反戦色の強い脚本となり、望月の製作意図にそぐわないものだった。次いで松山善三に依頼したが、松山稿は今日的視点から28年前の悲劇を見つめ直したもので、これも望月のイメージとは重ならなかった。そこで望月は国弘威雄に依頼、折しも発刊された金子俊男の『樺太一九四五年夏・樺太終戦記録』を原作にして国弘稿が脱稿された。国弘は「原作はストーリーがある訳ではなく、何月何日何処でこういう戦闘と状況があったという樺太の終戦記録を地方別に詳細に書いてあるもので、『北海タイムス』の記者だった金子俊男さんが各地へ行っていろんな事実、エピソード、その時の軍隊、庶民の動きを細かく拾って書かれたものです」などと述べている。満洲からの引き揚げ者でもある国弘はソ連を攻撃する意図は全くなく、樺太の終戦記録をもとに真岡の電話交換手の話と、戦争の悲劇を描こうとした。
国弘の当初の構想では、真岡郵便電信局事件での生存者たち、すなわち「服毒後、意識を取り戻され現在(1973年)も生存される方」「たまたま引き揚げる家族を見送るために、砲撃直前、局を出られたと思われる方」「緊急連絡のために局を出られた方」たちを主人公とすることを念願していたが、取材に応じてくれた非番の交換手から、「生きのびた服毒者」の深い悔恨を知らされて断念するに至り、「12人編成が正しいと思われる」交換手の編成をあえて9人として生存者については触れないことにした。そのため「この脚本の中に、事実関係の設定上で、全く事実と違うところがある」と国弘は断り書きをしている。すなわち、完成した映画『氷雪の門』でも、9人編成の全員が一斉に服毒死を遂げたとしている部分は史実とは違うフィクションである。国弘脚本はシナリオ1973年8月号に掲載されている。
一方、製作資金集めに奔走した望月は、映画の内容が郵政省に関りがあるからと、知人の斡旋で興行会社社長を紹介してもらい、同社長が戦前勤めていた会社の先輩であった三池信衆議院議員(元郵政大臣)を担ぎ出した。望月は金を出す相手を納得させる企画を探してくるのが上手かった。1972年(昭和47年)5月に三池代表取締役会長、望月専務取締役、守田康司常務取締役などの顔ぶれで、株式会社ジャパン・ムービー・ピクチュアー (JMP) が設立され、1973年(昭和48年)5月末に『氷雪の門』は撮影を開始した。
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