ケルベロス 地獄の番犬 (1991)
「ケルベロス」の俗称で犯罪者を震え上がらせた首都警特機隊の精鋭たち。しかしそんな彼らに今、最期の時が訪れようとしていた。若き隊員・乾が兄と慕うリーダー都々目紅一は、その騒乱の中、ただ一人国外逃亡に成功する。3年後。都々目を追って、異郷・台湾の地を踏む乾。謎の白服の男の手引で、紅一の愛人という少女・タンミーに出会った乾は、彼女と共に捜索の旅に出る。そして、意外な再会。一方、公安当局の討伐部隊も紅一を追って日本から飛来。二度と身にまとうこともないと思ったプロテクトギアを装着し、乾の己を賭けた壮絶な死闘が開始される・・・!
- 公開日
- 1991-03-23
- TMDB
- 6.5 / 10 (25)
- 上映時間(分)
- 1時間39分
- ジャンル
- サイエンスフィクション, ドラマ, 犯罪
- 監督
- 押井守
- シリーズ
- Kerberos Saga Collection
キャスト
- 藤木義勝 — Inui
- 千葉繁 — Koichi Todome
- 松山鷹志 — Hayashi
- 苏意菁 — Tang Mie
- 立木文彦
- 池田勝
- 田中亮一
- Keinosuke Suzuki
- Takayuki Kitamura
- Sho Sadakata
- 田中和実
- 光岡湧太郎
豆知識
『ケルベロス-地獄の番犬』 は、1991年(平成3年)3月23日公開の日本映画。製作はバンダイとフジテレビジョン、配給は松竹。原作・脚本・監督は押井守。上映時間は99分。
製作
低予算であった前作から大幅にスケールアップしており、前作では3体しか製作されなかったプロテクトギアは、本作では2,000万円の予算をかけてケルベロスの頭部の数にちなみ50体が造られた。公開当時の記事などで「50 = ケルベロスの頭の数」という記述があるが、伝説上のケルベロスの頭は3つである。造型は、前作から引き続いて品田冬樹が手がけた。本作の首都警のエンブレムにデザインされているケルベロスも3つの頭をもつ。また50体造られたというプロテクトギアも、本格的な造型がされたものは主要人物用の数体分のみであり、ほとんどはウレタン製の簡易なボディーアーマーのみ着用する仕様だった。この簡易版プロテクトギアは本編冒頭の反乱事件のシーンでモブとして登場するほか、劇場公開ポスターに使用された部隊の集合写真でも見分けがつく。ちなみにポスターでは合成写真で実際よりも多くの隊員が並んでいるように加工されている。
香港や台湾での長期ロケも敢行され、香港では銃器メーカー寶力道具有限公司の協力により日本では不可能な実銃による撮影が行われた。ケルベロス・サーガでプロテクトギア着用隊員が使用する銃器はもっぱらMG34であるが、本作のみMG42である。これは香港の撮影で使用できるのがMG42だったためである。MG42は連射速度が速く、発砲音が一続きに聴こえてしまうため、劇中の発砲シーンでは発砲音を別の銃器のものに換えている。また、銃身交換が容易であるというMG42の特徴を活かしたアクション演出がみられる。
当初こそ「強化装甲服『プロテクトギア』が大量に登場するアクション映画」の予定だったが、様々なアクシデントが重なり、中々調子の出ない押井に撮影監督の間宮庸介が「やりたいようにやればいいんじゃないか」と声をかけ、押井は吹っ切れた。それから、あらかじめ用意されたシナリオより、その時に押井自身が撮影したい風景や道具を中心に撮影していった。
編集作業の段階で、「俳優の芝居を片っ端から没にする」という方針で作品の全体像を構築していった。そして現在の「台湾の路地裏を長身の男性と、少年の様な少女が徘徊する」という内容の映画になった。
押井は「コンセプトが明快な映画になったので嬉しかった。同時に『実写作品のスタッフとしてのキャリアもこれで終わりかな』とも思ったが、これだけ好き放題に作れたので後悔はなかった」と振り返っている。
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