ディア・ドクター (2009)
八月下旬。山あいの小さな村から村の唯一の医師・伊野(笑福亭鶴瓶)が失踪した。伊野は数年前、長く無医村だったこの地に着任し、様々な病を一手に引き受けて村人たちから絶大な信頼を受けていた。すぐにベテラン刑事二人が捜査を進めるが、伊野の生い立ちを知る者は村の中に一人もいなかった……。遡ること約2ヶ月前。東京の医大を出たばかりの相馬(瑛太)が研修医として赴任してくる。看護師の大竹(余貴美子)と一緒に診療所を切り回しているのは伊野という中年医師。最初は慣れない僻地医療のやり方に困惑していた相馬だったが、伊野と共に働くうち次第に都会では味わったことのない充実感を覚え始める。そんなある日、鳥飼かづ子(八千草薫)という未亡人が倒れ、伊野が診療する。胃痛持ちの彼女は長らく診療所を避けてきたが、都会で医師として勤務する末娘・りつ子(井川遥)の手を煩わせたくないがため、次第に伊野に心を開いていった。八月中旬。伊野は夜になると診療所を抜け出し、点滴を持ってかづ子の家を訪れるようになっていた。ある晩、玄関で伊野を見送ったかづ子はひどい吐き気でうずくまってしまう。駆け戻って背中をさする伊野に、かづ子は娘が来るので何とかしてほしいと必死に訴えた。八月下旬。帰省しているりつ子が診療所を訪ねてきた。胃潰瘍にしては症状が長引きすぎではないか、と問い質すりつ子に伊野は懸命な説明を試みる。やがて自分なりに納得した彼女は非礼を詫び、来年の今頃まで帰ってこられないので、母をお願いしますと頭を下げた。すると伊野は突然、原付バイクに飛び乗って診療所を後にし、そのまま彼は二度と戻らなかった……。九月初旬。刑事たちは、まだ伊野の消息を追っている。診療所は閉鎖、相馬も次の赴任先へと去っていった。かづ子は、りつ子が勤める病院に入院しているが、娘はまだ母親に本当の病名を告げられないでいる。その頃、伊野はある場所に向かっていた……。
キャスト
- 永山瑛太 — Keisuke Soma
- 笑福亭鶴瓶 — Osamu Ino
- 八千草薫 — Kaduko Torikai
- 余貴美子 — Akemi Ohtake
- 井川遥 — Ritsuko Torikai
- 香川照之 — Masayoshi Saimon
- 岩松了 — Yoshifumi Okayasu
- 松重豊 — Yukinari Hatano
- 十八代目中村勘三郎
- Rô Naruse
- 笹野高史 — Tokio Sone
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