サード

サード (1978)

ひとみの奥に灼きついた九月の町 走れ、サード 鉄格子の彼方 まぼろしのホームベースを求めてー

高校野球の3塁手として活躍していたサード。友人のⅡBと女の子ふたりで、「どこか大きな町へ行こう」と話し合う。そのためにはお金が必要だと4人は売春を始める。が、ある日ヤクザにつかまったサードは傷害事件を起こしてしまい少年院へ入れられてしまう…。

公開日
1978-03-15
TMDB
6.4 / 10 (9)
上映時間(分)
1時間42分
ジャンル
ドラマ
監督
東陽一

キャスト

豆知識

『サード』は1978年の日本映画。幻燈社、ATG提携作品。

製作

東陽一監督は1969年の『沖縄列島』を作るために制作会社・東プロを興したが、500万円で制作した同作は自主上映でフィルムを担いで全国行脚し、上映すればするほど雪だるま式に赤字が増えた。1971年に制作した初の劇映画『やさしいにっぽん人』では1200万円の借金を抱え、まわりは皆、離れていった。本作の制作に当たり、引き受けてくれるところは大手にはなく ATGに企画を持ち込み、了承されて新たに制作会社・幻燈社を作った。

サードを演じる永島敏行は、野球部出身のキャリアを買われ、『ドカベン』の続いての野球選手役に抜擢された。前半は少年院内の話で後半からサード(永島)の高校時代の回想シーンとなる。これに伴い高校の同じクラスの新聞部(森下愛子)とサード、IIB(吉田次昭)とテニス部(志方亜紀子)が二組のカップルになり、四人で今住む街から大きな街へ行くため、売春で金を稼ぐ。四人に罪の意識が0で、ゲーム感覚でこれを行う。公開当時19歳の森下は何度も裸になり、大きくはないが美乳を見せる。後半4分の1からまた少年院に話が戻る。野球に関わるシーンはホームベースのないダイヤモンドを走り続けるという主人公の人生をダブらせるモチーフとして使われる。タイトルは『サード』ながらベースランニングがほとんど。

何のためらいもなくスパッと脱いだ森下愛子は映画関係者の評判をとった。森下は「目的をちゃんと持っている青春、失敗に終わっても後悔しない、精いっぱいの生き方をしていく。そんな大好きな脚本だったので出演を引き受けました。テレビタレントになるつもりはありません」などと話した。当時の森下は武田薬品、不二家、丸井、東芝などのCMに出演しており、お茶の間ではお馴染みの顔だった。東演出に関しては「自然のまま撮られたから、まったく緊張感がなくて、楽しい雰囲気でいつのまにか、アップした感じ。私は父親がいないので監督に『お父さん』って呼んだら『そんな年じゃない!』って怒られちゃいました」などと述べた。

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