超高層のあけぼの (1969)
A film about the construction of the Kasumigaseki Building, the first high-rise building in Japan.
キャスト
豆知識
『超高層のあけぼの』(ちょうそうこうのあけぼの)は、当時日本最高層のビルであった霞が関ビルディングの建設を描いた1969年の日本映画、企業PR映画。制作は霞が関ビルの施工者である鹿島建設傘下の「日本技術映画社」(現・Kプロビジョン)。東映が出演者、スタッフ、撮影所、配給などを全面協力。関川秀雄監督の最後の劇映画となる。
エピソード
ジャパンタイムズのMark Schillingによると、鹿島は170万枚の前売券を鹿島の従業員に昼食を販売したラーメン業者とサブコンに押しつけたという。
鹿島守之助会長は、映画が気になって仕方がなく、「東映とは、どんな映画をやっとる会社だね」と東映の映画館に出かけた。ちょうど掛かっていたのが『妾二十一人 ど助平一代』。同作は浅草のすき焼き店「いろは」の店主・木村荘平をモデルにした小幡欣治原作による『あかさたな』という原題の艶笑喜劇の映画化であったが、当時の東映企画本部長・岡田茂(のち、同社社長)が「『あかさたな』では客は来ない」と題名を変更したもので、岡田命名によるタイトルの中でも最も酷いものの一つとされ、改題を伝えると主演の佐久間良子は号泣。佐久間は宣伝のため当時出演した『スター千一夜』でもこの題名を口にできなかったといわれ、佐久間に東映退社を決意させる切っ掛けとなったいわくつきの映画で、鹿島会長もタイトルに絶句。その上、観客もまばらで、危機感を持った鹿島会長が前売券150万枚を自社で引き受けることに決めた。
『月刊平凡』1969年6月号の本作撮影の様子を取り上げた記事に「東宝の新珠三千代といえば、デビューが東映の作品。10年ぶりの古巣へ帰っての映画。共演の佐久間良子さんと昔をなつかしみながら、『故郷へ帰って来たみたい』とハリキッていました」という記事が載る。新珠の映画デビュー作は『平安群盗伝 袴だれ保輔』(1951年、東宝)とされている。
東映系列の東映不動産は当時、霞が関ビルに本社があり、大規模団地の造成も行っていた(千葉県柏市の東映高柳団地など)。活動屋重役たちから総スカンを受けていた大川博の息子・大川毅は、東映不動産に籍を置き、この霞が関ビルのオフィスに在住していたため、岡田映画本部長ら東映本社に拠点を構える活動屋重役たちは、思い切って映画製作に腕が振えた。
東映は業界で最も早くコンピュータを導入し、研究を重ね、本作でも製作前に鹿島建設関係でどの程度前売りが捌けるのかコンピュータではじき出したいという構想を持っていた。当時のコンピュータは高額で実用化までには長い年月を要したが、後に東映アニメーションのデジタル化で他社に先駆けた。
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