WXIII 機動警察パトレイバー (2002)
ある日、東京湾に輸送機が墜落する。その後湾岸の各所で何者かによってレイバーが襲撃される事件が連続して発生。警視庁城南署の刑事、久住と秦は各所で聞き込み捜査を進め、墜落事件の後に巨大なハゼが釣れていた事、墜落した輸送機の貨物コンテナに不審な点があることなどの奇妙で不審な点を突き止める。 その後、6月8日の雨の夜に若者の集うディスコクラブ「バビロン」で車に乗ったカップルの惨殺死体が発見される。時を同じくして近隣にあるバビロン工区の水上コンテナ備蓄基地で突如警報が作動し、停電と共に内部の職員と連絡がとれなくなる、という事態が発生。 近くを走行中のパトカー(城南4)に偶然乗っていた久住と秦は、警備員の通報を受けパトカーに乗る警官らと共に現場に急行。施設内部へと分け入る。しかし、そこで彼らが遭遇したのは廃棄物13号(WXIII)と名付けられた異形の怪物だった。
- 公開日
- 2002-03-30
- TMDB
- 6.6 / 10 (54)
- 上映時間(分)
- 1時間47分
- ジャンル
- アクション, アニメーション, サイエンスフィクション, スリラー
- 監督
- 高山文彦, 遠藤卓司
- シリーズ
- 機動警察パトレイバー シリーズ
キャスト
- 平田広明 — Detective Shinichiro Hata (voice)
- 綿引勝彦 — Senior Detective Takeshi Kusumi (voice)
- 田中敦子 — Saeko Misaki (voice)
- 大林隆介 — Kiichi Gotoh (voice)
- 冨永みーな — Noa Izumi (voice)
- 古川登志夫 — Asuma Shinohara (voice)
- 池水通洋 — Isao Ota (voice)
- 大森章督 — Patrol Department Manager Yamadera (voice)
- 郷里大輔 — Hiromi Yamazaki (voice)
- 二又一成 — Mikiyasu Shinshi (voice)
- 森田順平 — Colonel Goro Ishihara (voice)
- 池田勝 — Ohsumi (voice)
豆知識
- 原作:機動警察パトレイバー
『WXIII 機動警察パトレイバー』 は、2001年製作、2002年3月30日に公開された日本のアニメーション映画作品。『機動警察パトレイバー』の劇場公開アニメ作品第3弾。同時上映は『ミニパト』のシャッフル上映(1〜3話のうちのどれか一作)。
製作
1995年、総監督の高山文彦と脚本のとり・みき(以下、とり)に企画参加の依頼が寄せられた。スーパーバイザーである出渕裕は、漫画版のエピソード「廃棄物13号」を原作にすると決めており、当初は前後編2本の単体OVAという企画だった。登場人物については、完全なスピンオフという指示があり、従来のメインである第二小隊は登場させず、脇役もしくはオリジナルキャラクターを主人公に据える趣旨だった。高山によれば『劇場版2』で片がついた第二小隊は出せないためのスピンオフ企画だが、OVAなら気楽だと思い承諾したという。とりは、パトレイバーというビッグタイトルだが、メディアミックスかつOVAには出渕の脚本作品もあり、自分が書くものがひとつあっても良いのではと承諾している。また、第二小隊のいないほぼオリジナルでいくと出渕が決めていたから既存スタッフではなく自分や高山に声が掛かったのではと述べている。
とりによれば、脚本は初稿完成前の時点から苦労があったという。出渕は、完成した脚本を監督が後から変更する流れにはせず、各々が初めに提案したアイデアを脚本に落とし込む方法を考えた。しかし、それぞれの嗜好や意見がまとまらず苦心したという。最終的には、高山の改変案ならば了承するつもりだったとりが一旦書き上げることを提案し、1998年ごろに初稿ができあがった。同時期にOVAから劇場版へと企画変更されている。それに伴って、高山はダイアログを大幅に変更したが、脚本の大まかなシークエンスなど構成自体に手は加えていない。円滑に進行できた箇所として、高山らは「物語の導入部」「久住が冴子を犯人として指摘し、秦が反発するシーン」「13号出現シーン」を挙げている。ハリウッド的な見せ方や演出を嫌い、特に13号出現シーンは逆光や衝撃音などを省き、あえて何もせずリアリティを求めたという。
高山は、出渕が想定した本作のジャンルは怪獣映画ではなく怪獣の出るSF映画ではないかと述べている。出渕は、怪獣もののテイストをアニメで試したかったが、オリジナル企画では却下されるためパトレイバーで試みたという。また、怪獣映画の可能性についての提言であると同時に、自身が子どものころに好きだったジャンルへの恩返しだと位置づけている。とりは、2人だけならバランスを欠くところ、高山・出渕と自分の3人がいたから別々のベクトルが調和できたと語っている。また本作の脚本執筆は「自分自身についての怪獣映画に対する憑きもの落とし」とのこと。
本作は、アニメがセル撮影メインからデジタルに移行する過程における最後期の作品だが、観覧車など動きがスローな部分はCGが使用された。予算の都合で当初の予定よりCGカットは少し減らされている。また高山は、仮にワンカットのみCGが使用できるならば、秦が写真を見るシーンに使っただろうと話している。
高山は2009年のインタビューにて、公開当時にあった電話ボックスに貼られたピンクチラシなどの風景は記録する価値があるとして作品に取り入れており、現存しない風俗のタイムカプセルとして機能する作品になったと語っている。
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