現代やくざ 人斬り与太 (1972)
沖田勇は、母が死んで以来チンピラの手下となり、川崎界隈の番長となる。しかし、何年か前からやくざが街を牛耳るようになり、勇たちの影も薄くなっていく。組織に支配されることを嫌う勇は、滝川組のやくざを斬ってムショ送りに。5年後出所した勇は、川崎が滝川組と新興の矢頭組に支配されていることを知る。
キャスト
- 菅原文太 — Isamu Okita
- 安藤昇 — Boss Yato
- 小池朝雄 — Kizaki
- 室田日出男 — Miyahara
- 待田京介 — Takeo Gunji
- 渚まゆみ — Kimiyo
- 三谷昇 — Taniguchi
- 八名信夫 — Karasawa
- 内田朝雄 — Eisaku Owada
- 地井武男 — Yasuo
- 小林稔侍 — Tetsuo
- 藤里まゆみ — Katsuko
豆知識
『現代やくざ 人斬り与太』 は、1972年5月6日に公開された日本の映画。菅原文太主演、深作欣二監督。「現代やくざシリーズ」第6作で、同シリーズ最終作。及び、「人斬り与太シリーズ」第1作。
製作
深作欣二監督は「『軍旗はためく下に』の反動でしょうか、むやみに悪い奴を主人公にした映画を撮りたくなったのです。幸い菅原文太に『現代やくざ』という主演路線があったので、実現出来た企画でした。『軍旗~』の時は正直いって、いわゆる『良心作』志向があった。しかし僕に一番似つかわしい仕事は、むしろ『非良心作』なんじゃないかと思い始めたんですね。目からうろこが落ちたような思いで取り組んだ作品です」と述べている。
クランクイン前に深作は菅原のチンピラものという題材には心惹かれたが、石松愛弘の書いてきた準備稿のチンピラ像が温和しすぎるのが気に入らず、何とか直しをしたいと考えているとき、あさま山荘事件が起きた。テレビの前に釘付けになった深作は、これをそのままやくざの世界に持ち込むわけにはいかないが、「緊迫感」だけは映画のタッチとして生かしたいと思い立ち、ホンの仕上げを行った。
渚まゆみは本作のプロデューサー・吉田達が、渚といつか仕事を一緒にしたいと考えていて、深作に「大映でデビューしたけど今はあまり売れてない。けど作さんの好みじゃない?」と写真を見せたら深作が「おぉいいじゃん」となり、渋谷東映の脇に在った喫茶店「こじまや」で3人で会った。吉田が先に渚の資料を送っていたが、それに処女と書かれてあり、渚が吉田に「私、オッパイの乳輪は真っ黒けで大丈夫なの?」と心配したが、深作は全然気にしない人で、渚も深作にすっかり乗せられて撮影はスムーズに運んだ」と話している。深作もかなり渚に惚れ込み、次作『人斬り与太 狂犬三兄弟』でも渚は続投し、渚も出演が決まり喜んでいたという。
渚まゆみは出演依頼があった当時は、石原プロモーションに所属していて、マネージャーから「ヤクザ映画はダメ」と反対されたが、刺激が欲しかった時期で、今までと違う役柄をやってみたいと閃いて出演に応じたと述べている。撮影が終わると菅原文太が家まで送ってくれたと話しており、品川ロケの帰りに一緒に山手線に乗って帰ったこともあるという。雪駄履きでヤクザの格好のままで家に来るので渚の母が「あんなヤクザみたいな人はダメだ!」と大騒ぎしたという。文太さんとは兄弟のような親子のような関係だったと話している。
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