天河伝説殺人事件 (1991)
どうする。浅見光彦。
能をテーマにした取材の為、吉野の天河神社を訪れた紀行ライターの浅見光彦は、変死体で発見された能の宗家・水上流長老の殺人容疑で逮捕される。すぐに容疑が晴れ釈放された光彦はその後、水上流後継者をめぐる殺人事件に関わってゆく。
キャスト
- 榎木孝明 — Mitsuhiko Asami
- 日下武史 — Kazunori Mizukami
- 財前直見 — Hidemi Mizukami
- 岸部一徳
- 神山繁 — Yoshinori Takasaki
- 岡本麗
- Shota Yamaguchi — Kazutaka Mizukami
- 斉藤洋介 — Detective Kurata
- 小林昭二
- 常田富士男 — Patrolman Nakamura
- 横山通乃 — Kume Fukumoto
- Miki Kihara — Chiyoe Fukumoto
豆知識
『天河伝説殺人事件』(てんかわでんせつさつじんじけん)は、内田康夫の推理小説『天河伝説殺人事件』を原作とした1991年公開の映画である。角川映画15周年記念作品。モントリオール国際映画祭コンペ外出品。
製作
1970年代の『犬神家の一族』に端を発した探偵ものブームを再現しようと角川春樹が製作し、監督を担当した市川崑にとっては『犬神家の一族』から数えて15年ぶりの角川映画となった。角川は、ある日突然、市川の元に原作を持って現れて、唐突に監督の打診をした。「『犬神家の一族』の時はうまくブームになったけど、今度はどうかわからんよ」と市川が返すも、「そういうことは自分に任せてくれ」と意に介さず、その場で監督を引き受ける約束を取り付けるとそのまま帰るという強引ぶりだった。
角川春樹は、『犬神家の一族』のプロデューサー市川喜一が、領収書が残らない出費をしていたことに疑いを抱き、弁当代を誤魔化して懐に入れたのではないかと揉めて刑事事件にまで発展させていた。最終的には示談で済んだものの、この決裂が尾を引いて、市川崑は長いこと角川映画作品を撮ることがなくなっていた。本作と『犬神家~』両作品に出演している加藤武は、角川春樹の振る舞いに以下のようにコメントしている。「(犬神家の)現場じゃおとなしいっていうか、おどおどしていたよ。初めてだしね。でも『天河伝説~』のときは、かなり天狗になっていたね。なんだか知らねぇけど、これ(小指を立てて)がしょっちゅういてね、現場に口出しするんだよ」。
映画では、原作に登場する五十鈴のイメージを強調する事と、題材となった能を本格的に描く事に焦点が絞られ、原作に存在した主人公が登場人物とテレパシーで会話を行うといったオカルト要素は徹底的に排除された。また映画化に際して、原作の解りやすさとテンポの速さを重視して、映画全体の話の流れも、難解でなく、スピーディーなものに編集された。
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