仮面ライダー1号 (2016)
1971年、男は悪の秘密結社ショッカーの手で改造人間にされた。その日以来、人間の自由を守るため、男は戦い続けている。彼の名は、本郷猛。この世に誕生した、最初の仮面ライダーである。長年、海外で悪と戦ってきた猛は、ひとりの少女の危機を知り、急遽帰国する。ショッカーが狙ったのは、女子高生・立花麻由。彼女の存在が、かつての最高幹部・地獄大使を復活させるために不可欠なのだ。猛は、ショッカーが麻由を狙う理由を探っていた仮面ライダーゴースト=天空寺タケルや、その仲間たちと出会う。3年ぶりに猛との再会を果たした麻由は、猛への複雑な思いを抱えつつも、少しずつ心を開いていく。しかし、過酷な日々を過ごしてきた猛の肉体は、すでに限界へと近づいていた。なおも麻由を狙い襲い来る、ショッカー怪人たち。その一方で、ショッカーを裏切ったウルガ、イーグラ、バッファルの3人は、新たな組織・ノバショッカーを結成し、恐るべき作戦を始動させていた。麻由の危機、そして日本の最大の危機に、伝説の戦士・本郷猛が「変身」する。命を、愛を、未来へつなぐために。
キャスト
- 藤岡弘、 — Takeshi Hongo / Kamen Rider #1
- 西銘駿 — Takeru Tenkuji / Kamen Rider Ghost
- 山本涼介 — Makoto Fukami / Kamen Rider Specter
- 大杉漣 — Ambassador Hell / Garagaranda
- 長澤奈央 — Igura
- 阿部力 — Urga
- 武田幸三 — Buffal
- 関智一 — Shiomaneking, Ganikomol, Poison Lizard Man, Narrator
- 岡本夏美 — Mayu Tachibana
- 大沢ひかる — Akari Tsukimura
- 柳喬之 — Onari
- 溝口琢矢 — Shibuya
豆知識
- 原作:仮面ライダーゴースト、仮面ライダー
『仮面ライダー1号』(かめんライダーいちごう)は、2016年(平成28年)3月26日に全国東映系劇場にて公開された特撮映画作品。監督は金田治、脚本は井上敏樹。キャッチコピーは「原点にして頂点。爆音あげて蘇れ! ライダー変身!!」。
制作
藤岡を迎えたことについて、東映プロデューサーの白倉伸一郎は「テレビでは成しえなかった本郷猛の単独主演を全うして欲しかったという思いがあり、今まで一度もなかった『仮面ライダー』を映画で見たいと思ったんです」と語っている。藤岡は企画から参加しており、制作陣と共に5か月をかけて脚本を完成させたという。
藤岡のもとへ依頼が来たのは2015年春であり、「単独主演が可能なのか」と一瞬頭が真っ白になったが、原作の石ノ森章太郎らすでに鬼籍に入った恩師たちのことが浮かび、今も続く仮面ライダーシリーズに彼らの原点が息吹いていることに突き動かされた。藤岡は「命の尊さを今の子供たちに訴えよう」と考える一方、「自分を追い続けてきたかつての子供たちを失望させてはいけない」と考え、それゆえの不安を振り切ろうと筋トレなどに励んだ。そのためもあり、1号の新たな姿は貫禄を増した藤岡の体格を反映したものとなっている。ただ、「本当は3年くらいは製作時間が欲しかった」そうである。
依頼された当時は葛藤もあったが、平成仮面ライダーを見て「どうも違う。気を込めた元祖ライダーのメッセージが消えつつある」と違和感を持ったこともあり、関係各位の応援や東映の励ましを受けて了承した藤岡は、1号の新たな姿に45年間の経験で増量した自分のことも含めてたくましさを感じると共に、1号の新たな愛車・ネオサイクロンもそれゆえにいきなり乗りこなすことになった。また、本郷 / 1号を再び演じるに際して本作品の彼は自分そのものとも思っているほか、スケジュールこそNHK(日本放送協会)大河ドラマ『真田丸』と同時進行で大変だったものの、両方にエネルギーを込めて演じられたという。
白倉は本作品の10数年前から藤岡の演じる本郷を主役にした映画を作りたいという構想を持っており、『オーズ・電王・オールライダー レッツゴー仮面ライダー』で1号の声を、『平成ライダー対昭和ライダー 仮面ライダー大戦 feat.スーパー戦隊』で本郷 / 1号をそれぞれ藤岡に演じてもらったことで、「これならそろそろ具体化できるかな」と相談して実現に至った。45周年というメモリアルイヤーは絶好の機会でもあり、本当はタイトルを『仮面ライダー』とシンプルにしたかったが、「すでに膨大な数の仮面ライダーや作品が存在するので誤解を招く」と意見されたため、「1号」を付けたという。そもそも、藤岡との初対面は『仮面ライダー』30周年の2001年のことであり、彼には「50周年に向けて掘り下げて準備していくことはできないか」とも言われたが、白倉は「機が熟した」と進言して45周年を世間や製作委員会への建前に、企画を始動させた。
藤岡の主演が決定してから監督に起用された金田は井上による脚本の中身を細かく詰めたが、当初の構想では立花藤兵衛の孫娘・麻由の年齢設定や本郷の関わり方が異なっており、井上は「ヒロインにも45年という歴史を背負わせたい」との思いから麻由が藤兵衛の孫という設定を考えたうえ、「ライダーが45年なら敵であるショッカーにも同じだけの時間が流れているだろう」とショッカー内部の世代抗争や地獄大使の登場を考えたほか、「1号にはどうしてもゴーストに敵わない部分がある」という思いから本郷に生死を超えた存在であるゴーストを超えさせるため、本郷が死を経て蘇生するという展開を考えたという。また、起用された際には驚いたうえに光栄で誇りに思った金田は、「今回はこれまでのシリーズの中でも特別」と気合を込め、仮面ライダーのヒーロー像について藤岡と話し合ったという。
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