アイコ十六歳 (1983)
16歳の三田アイコは名古屋市内の県立高校に通う1年生。中学時代に付き合った“あいつ”が気になる毎日だ。夏休み、アイコは弓道部の合宿に参加するが、同じクラスでもある花岡紅子が男子たちにこびを売るのが面白くない。合宿から帰ったアイコは“あいつ”が暴走族に入ったと聞いて少し動揺する。高校の2学期が始まる。ある日、弓道場の清掃をめぐって紅子と衝突してしまったアイコは死にたくなり、手首を切ってしまう。
キャスト
- 富田靖子 — Aiko Mita
- Yumi Asano — Motoko
- 藤田弓子 — Yoshiko Mita
- Sakae Igami — Shihono
- 犬塚弘 — Shiro Mita
- Misa Kawai — Beniko Hanaoka
- 岸部四郎 — Yutaka Hashimoto
- きたむらあきこ — Ikuyo Yano
- 紺野美沙子 — Aiko Shimazaki
- 松下由樹 — Reiko
- 宮城幸生 — Uncle
- Reiko Mitsugi — Kyoko Okamoto
豆知識
『1980アイコ十六歳』(1980あいこじゅうろくさい)は、堀田あけみの小説。名古屋を舞台に、弓道部に所属する高校生三田アイコの学園生活を描いた物語。堀田は愛知県立中村高校在学中の1981年、本作により当時史上最年少の17歳で文藝賞を受賞した。単行本は同年12月に河出書房新社より出版されている。
製作
監督の今関あきよしが本屋で山積みにされていた原作を読んだ。文藝賞を取ったし、史上最年少だから、絶対どこかで誰かが映画化するだろうなと思っていた。当時は今関も22歳と若く「変なオッサンがこれを映画化するのは嫌だな」と思い、河出書房に電話した。編集者に「映画化は決まってるんですか?」と聞いたら、オファーはいくつか来ているけど、最終決定はしてないと返事された。それで「僕も映画化したいので相談に乗ってもらえますか」と話し、文芸坐の鈴木一支配人と一緒に交渉し、取りあえず1カ月間の映画化権キープの約束を取り付けた。ぴあフェスで入選した時に推薦してくれた大林宣彦にぴあを通じてお願いし、早急に小林弘利とシナリオを書いて「こういう本でこの映画を作りたい」といったら、大林が乗ってくれた。
ドラマ化際に東京放送の市川哲夫プロデューサーは、音楽に桑田佳祐を起用することをアミューズに打診したが、桑田は「スコアは書けない」と断った。その後、アミューズがこの企画に関心を持ち、映画化に当たり桑田は楽曲制作に携わった。
大里会長が「大林さんの名前が欲しい」というため、大林が製作総指揮になった。大林は「僕は口も出さないし、何もしない。もちろん発表会とかは行くけど、基本的には監督のものだ」と言ってくれた。脚本家を新たに紹介してくれ、内藤誠と桂千穂の大林映画に縁の深い人を入れた。ところが内藤と桂が書いてきたホンは『転校生』っぽいものだった。それで今関は原作が好きだったので、もっと原作寄りにしたいと修正していったが、なかなかならなくて、「ごめんなさい、僕らに加筆させてくれ」と頼み、今関と秋田で原作寄りのエピソードを差し込んで行き、形にしていった。
オーディションの応募者が127,000人もあったことについて富田靖子は、夏休み中に全ての撮影が終わるという条件だったから、なかなか許可を出してくれない両親も夏休みだけなら許可してくれるだろうということで、子どもたちがクラス単位、クラブ単位で応募し、団体応募が物凄く多く、この人数に膨れ上がったと聞いてます、と述べている。富田は「1980年代は薬師丸ひろ子さん、原田知世さんがデビューされてて、みんなが『私も、私も、私も』っていう時代だったんですよ。映画を観に行くというよりは書店でオーディション雑誌を買いに行ってました。私が映画を観に行くためにはバスに乗って1時間かかりますし、そうそう簡単に映画は観に行けなかったんですけど、書店には気軽に行けるのでオーディション情報は手に取るように把握していました…期限ギリギリで慌てて応募しました。初めての応募だったんですけど合格したんです」などと述べてる。今関監督は応募が多すぎオーディションに物凄く疲れたと述べている。
『プレイガイドジャーナル』1983年8月号に「(1983年)7月、名古屋ロケでクランクインする」と書かれている。『シティロード』1983年8月号の邦画ニュースには「来春(1984年)公開」と書かれているこから、公開が早まったものと見られる。
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