ガンヘッド (1989)
誰も見たことがない戦場
「ゴジラ」から伝統が続く東宝特撮と、「機動戦士ガンダム」などのアニメ制作会社サンライズのタッグが話題を呼んだSFロボットアクション。ミニチュア特撮ならではの味を重視した川北紘一特撮監督の演出はCGが重視される21世紀にカルト的評価を高めた。「マクロス」シリーズなどに参加してきた河森正治によるメカデザインも秀逸。 西暦2025年、太平洋上の無人島8JOに設置された全自動ロボット工場を制御する巨大コンピューター「カイロン5」は突如、人類に宣戦布告。人類は鎮圧のため自動可変戦闘ロボット「ガンヘッド」大隊を投入。長い戦いの末、カイロン5を守護する「エアロボット」にガンヘッド大隊は全滅。カイロン5は勝利を宣言するとその活動を停止した。 それから13年後、コンピューターチップを狙うトレジャー・ハンター“Bバンガー”の一団が、カイロンタワーの屋上に侵入するが、カイロン5の命で連邦政府の研究所から超伝導物質テキスメキシウムを奪って逃亡してきたバイオドロイドにより、彼らは青年ブルックリンを残して抹殺されてしまう。生き残ったブルックリンと、バイオロイドを追って8JOにやってきたテキサス・エア・レンジャーの女レンジャー・ニムは、カイロン5の陰謀を阻止すべく、破壊され破棄されていたガンヘッド507号機を有人型に修復し、カイロン5とそれを守るエアロボットに戦いを挑む…。
- 公開日
- 1989-07-22
- TMDB
- 4.8 / 10 (34)
- 上映時間(分)
- 1時間40分
- ジャンル
- サイエンスフィクション, アクション
- 監督
- 原田眞人
キャスト
- 髙嶋政宏 — Brooklyn
- Brenda Bakke — Texas Air Ranger Sgt. Nim
- 原田遊人 — Seven
- 水島かおり — Eleven
- Randy Reyes — Gunhed (voice)
- James Brewster Thompson — Barabbas
- 円城寺あや — Bebe
- 斉藤洋介 — Boxer
- Doll Nguyen — Boomerang
- 川平慈英 — Bombbay
- 五十嵐信次郎 — Bansho
- Michael Yancy — Narrator
豆知識
- 製作費:$1400万
『ガンヘッド』 (GUNHED) は、1989年(平成元年)7月22日に公開された日本の特撮映画。製作は東宝映画とサンライズ、配給は東宝。カラー、ビスタビジョン、ドルビーステレオ。上映時間は100分。監督は原田眞人、主演は髙嶋政宏。
制作
サンライズプロデューサーの山田哲久は、東映で特撮テレビドラマの助監督を務めていた経験からかねてよりアニメと特撮技術の統合した作品を制作したいと考え、アニメ監督の高橋良輔やメカニックデザイナーの大河原邦男らの協力により1986年春に『戦闘機兵0(モビルファイターゼロ)』の企画書を作成する。同年夏に東宝映画調整部に提出されたこの企画書は、東宝側から好感触を得られたため、山田は本格的な制作に乗り出し、脚本家の会川昇やメカデザイナーの河森正治らが企画に参加した。
1987年、会川によるシノプシスに河森によるデザイン画が添えられた企画書『機動戦都市コマンドポリス』が作成され、東宝に持ち込む形で企画された。当初、監督として長谷川和彦が参加していたが企画段階で降板し、アメリカにて映画を学んで『スター・ウォーズ』の日本語版演出でSFの経験を持つ原田眞人が起用された。これにより、企画は一旦白紙化され、1988年中に完成予定であったが公開は先延ばしとなった。
1988年5月から原田を迎えての打ち合わせが始まり、演出家の今西隆志や兵器アドバイザーの泉博道らの意見も取り入れた原田によるシノプシス制作が行われた。本来、原田は監督のみの予定であったといい、アイデアを欲張ったために10回以上も改稿することになったと述懐している。当初は、映画『サハラ戦車隊』を参考に砂漠でのロボット戦を描くものとなっていたが、予算に見合わないことから島を舞台とする内容に改めて脚本執筆が行われた。大規模な戦闘シーンは難しいことから、原田が愛好する「敵中突破もの」として進められていった。原田による案では、島の飼育工場から子供たちを救出するという展開もあった。
同年9月、原田と山田はロサンゼルスに渡り、ヒロイン役女優のオーディションが行われたほか、原田の旧友であったジェームズ・バノンも脚本に加わり、英語稿が作成された。なお、同年のメジャーリーグベースボールではロサンゼルス・ドジャースがワールドシリーズ優勝に至る快進撃を見せており、原田もその活躍に熱中して作品内容にもドジャースをモチーフとした要素が取り入れられていった。Bバンガーメンバーの頭文字をBで統一したのは、バノンの案であった。ポストプロダクション作業をルーカスフィルムに打診していたが、予算が見合わず実現には至らなかった。
『サハラ戦車隊』をはじめとして、本作品には原田が愛好する洋画作品のオマージュが多く盛り込まれている。
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