さらば愛しき大地

さらば愛しき大地 (1982)

私、ひとりぼっちになんの、嫌だよ。あんたと一緒にいたいんだよ。

農業と工業が、新旧渾然一体となってぶつかり合う郊外都市を舞台に、ある農家の崩壊を描く重厚な人間ドラマ。茨城県鹿島地方。田園地帯に押し寄せる工業群、その一角に小さな農家、山沢家がある。次男の明彦は東京で働いているため、一家を支えるのは長男の幸雄ただ一人。そんなある日、幸雄夫婦の最愛の息子二人が沼で溺死してしまう。孫を失い落胆する祖父と祖母、そして身重の妻。これを境に、幸雄の生活は狂い始める…。

公開日
1982-04-09
TMDB
4.9 / 10 (8)
上映時間(分)
2時間14分
ジャンル
ドラマ
監督
柳町光男

キャスト

豆知識

『さらば愛しき大地』(さらばいとしきだいち)は、柳町光男監督・脚本による1982年の日本の映画。

製作

監督の柳町光男は、本作の舞台・鹿嶋市がある同じ茨城県出身で、鹿島臨海工業地帯の建設により、農村がどんどん壊され、ダンプカーが走る光景をずっと見ていた。そういうものが映画の舞台としては格好だなと感じプロットは練ってはいた。上手く構成できていないとき、新聞でダンプの運転手が覚せい剤をやって愛人を殺したという記事を見つけ、一気にホンが書けた。映画はその実話とは大分違うという。製作費約5,000万円。

シナリオを書いている段階でシャブをやるのは蟹江敬三とイメージし、主役のダンプの運転手は体の大きい人にしようと俳優に二人交渉したが断られた。先に女優を決めようと秋吉久美子に交渉。秋吉は、監督直筆の生原稿シナリオを渡され読み終わると、それを胸に抱いて離さず、「私がやります」と出演を熱望した。柳町は「あそこまでいいとは予想しなかった。あれは彼女の力だと思います」と述べている。秋吉なら、惚れるの相手の男はマッチョ系じゃなくてもいいんじゃないか、普通の男でもといいと思ったとき、根津甚八が浮かんだ。

配給は決まっていない状況で、映画の舞台である鹿島町で1981年7月29日クランクイン。スタッフ20数人で、当地の旅館を借り切り、合宿生活を送りながらの撮影。真っ黒に日焼けして野性味を加えて撮影に臨んだ根津甚八は、「柳町監督は年も近いし、一緒にやってて楽しい。役づくりでの苦労は、怒鳴ったり、暴力を振るうシーンが多くて消耗します」などと話した。1981年11月完成予定。

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