仁義なき戦い 頂上作戦

仁義なき戦い 頂上作戦 (1974)

凄まじい暴力衝動で突ッ走る街の野獣たち!

1963年(昭和38年)、東京オリンピックを翌年に控え高度経済成長の真っ只中にある市民社会は、秩序の破壊者である暴力団に非難の目を向け始めていた。しかし広能昌三の山守組破門に端を発した広能組・打本会の連合と山守組との抗争は、神戸を拠点に覇を争う2大広域暴力団・明石組と神和会の代理戦争の様相を呈し、激化の一途を辿っていた。

公開日
1974-01-15
TMDB
7.0 / 10 (51)
上映時間(分)
1時間41分
ジャンル
犯罪, ドラマ, アクション
監督
深作欣二
シリーズ
仁義なき戦い シリーズ(深作オリジナル五部作)

キャスト

豆知識

『仁義なき戦い 頂上作戦』 は、1974年(昭和49年)1月15日に東映京都撮影所の製作、東映配給により公開された日本映画。「仁義なき戦いシリーズ」第四弾。

製作

東映の目論見で、『仁義なき戦い 代理戦争』と本作『仁義なき戦い 頂上作戦』の二部に分けられた広島抗争は、1973年8月27日、笠原和夫が第四部『頂上作戦』の脚本に着手、1973年10月3日に第四部『頂上作戦』の脚本を起筆。1973年9月5日ー7日、広島で美能幸三(広能昌三、演:菅原文太)と服部武(武田明、演:小林旭)に取材。1973年10月30に、第一稿執筆終了。1973年7月1日、直し作業を終了した。本作では、生き残ったかつての野〇犬たちが権謀術数に長けた大幹部に成長し、駆け引きを重ね、かつての自分たちのような若者が跳ね上がり犬〇する諧謔的な群集劇となった。主人公・広能昌三らはいずれも組長クラスに昇格して抗争の現場には出て来ず、若者たちがちなまぐさいさつりくを繰り返す。笠原は手持ちの材料を細大漏らさず掻き集め、モザイク模様のように人間喜劇を組み立てた。

小倉一郎は、東映出身の俳優で、専属契約を結んでいたが、他社出演がバレてクビになっていた。生活が苦しい状況で7年ぶりに東映から出演オファーがあり、大喜びでオファーを受けた。「ホンを読んだときから、こりゃスゲエと思いました」と述べている。第二部のように実際に原爆スラムで撮影はされなかったが、小倉演じる野崎弘は、原爆スラムに住む設定だった。東映京都撮影所に原爆スラムの家の内部が再現されている。母親は顔にケロ〇ドがあり被爆者に苦しめられる設定。深作はスラムから抜け出そうと足掻くチンピラを抱きしめるように撮った。本作には野球賭博のシークエンスがあり、旧広島市民球場の客席に至る階段らしきものが映るが、これは東映京都の右側の食堂の横に階段を作って、エキストラを集めて広島市民球場に見立てたという。衣装合わせでは深作監督が水戸なまりで「微妙⤴に違うな」連発し、衣裳部屋を何百人の出演者が、1日中衣装を取っ替え引っ替えしていたという。小倉にようやくメイン衣装として深作監督が選んだのが、横須賀ジャンパーだった。

松方は小倉とは少し異なる証言をしており、「小倉がノッている時でね、それで東映がテレビから連れて来たんです」と、小倉はテレビで売り出していたから東映が呼んだと話している。また松方は「台本呼んだとき、小倉の役はメチャクチャいい役だな、自分が『やりたい!』と思ったけど、映画観るとたいしたことなかったね」などと述べている。シリーズ二度目の登場となる松方は、本作では肺を患ったやくざ・藤田正一を演じるが、自身のアイデアで病弱に見えるメイクを施した。

深夜作業組とのあだ名を持つ深作は、初めての京都撮影所で、知り合いもいなかったことから、撮影終了後、大部屋俳優たち20ー30人を引き連れて毎夜、河原町のバーに繰り出し、酒を奢った。そのまま寝ないで翌朝からの撮影に臨んだ。このため、大部屋俳優たちの心をガッチリ掴み、「誰か窓ガラスを破って飛び出してくれ」と危険な撮影を頼んだら、大部屋全員が「ハイッ」と全員手を挙げた。深作は役者を寝かせないで、充血で殺気立つ真っ赤な目が欲しかったという。

川谷拓三は本作では役がなく、勝手にエキストラとして出演した。このためノンクレジットである。小倉の話では、ラッシュを観ると、喫茶店でコーヒーを飲んでいる学生、警官隊の一人、ヤクザの一人というぐあいに6役で注意してみるとあちこちに顔を出していたと話している。深作監督も黙認していたという。しかし完成した劇場版でどの程度出ているかは不明なところがあり、劇中ラスト近くで、小倉扮する野崎弘が松方扮する藤田正一を射殺し、警官隊が野崎の自宅に踏み込むシーンの外にずらっと並ぶ警官隊の中にいると小倉は話しているが、踏み込むシーンはあるものの、外に警官隊が並ぶシーンがなく確認が難しい。

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